蝙蝠
10時までのバイトに疲れて1LDKに泊まる日々
昼間の余熱に起こされた二人深夜2時
映画のエンドロールになる前に重なり合ってた
いつのまにか寝てしまっていたようで
目、完全に覚めたし映画の続き見るためにコンビニ行って買い足しいこ?
そう言いながら気怠げな顔で徐にシャツを着始める君に
肌着くらいは着てよ、とわがままを言う
いいじゃんドキドキしたほうがいいんだよ
そう言いながら薄化粧をした君とサンダルでいつものところへ向かう深夜3時
誘蛾灯のように青白い光に誘い込まれた二人は
いつもよりちょっとだけ高いアイスを2つ
レモンチューハイとハイボールを1つずつ
君のアメスピと僕のハイライトを一箱ずつ
厚さ3ミリを一箱だけ買って
別にペペじゃなくてコンタクト液でいいよねって
もう映画は口実でしか無くなっていた
君のタバコはゆっくり燃えて、僕のタバコはすぐ燃え尽きる
深夜の二人、君はすぐに果てて疲れて、僕は悶々と夜を過ごす
何気ない幸せが、何気ない二人をこれからも、何気なく後押ししてくれればね