目の上数センチ

一日で飽きる恋、二日で抜けるアルコール、三日で忘れる二人

最近のこと

先輩の家に転がり込む

柔軟剤の匂いが鼻を通る

あくまで自分は模倣犯

ため息をあくびで誤魔化してる

 

洗濯物を片付けながらこれは誰が買ったのなんて

行き場の無い物思いにふけては眠りにつく

色あせたメンズと新品のレディース

前者を箪笥の奥に無造作に押し込む

明日ここが散らかっていたら落ち込むのかな

なんてそんなことを思いながら携帯を意味もなく開く

 

2人の日は決まって朝にシャワーを浴びた

「朝は忙しいから2人で」都合のいい言い訳

シャワーの後に昨日と違う髪の匂いに顔を顰める

火照った体を隠すように大きめのシャツを着る

「先輩の靴間違えて履いちゃった笑」

そうわざと言って朝を引き延ばす

鍵をかける音に不安を感じてしまう

 

 

明日ここの鍵を開けるのは誰なのかなんて

バイトバイトな毎日を悔やんでまた現実に戻る

 

今日も1限に間に合ってしまう時間だった