早足
恋愛は足が速い、新鮮さが大事
初めてのカフェは、自動ドアをくぐるその瞬間が興奮のピークであるように
スタバの新作は一口目が1番美味しいように
付き合いたての頃は、笑顔でさえ新鮮で
傷んだ毛先も控えめな化粧も、全部新しいものばかり
でもそれも束の間、すぐに終わって
一線を超えたその日を境に、骨董品に成り果てる
恋愛に、当たり前、は禁句、絶対
当たり前の日々はそれはつまり冷めてしまってるんだと思うよ、俺はそう思う
ヤッたら冷めるんだよね〜っていう先輩に、
「いや流石に最低っすよ、それ笑」
とか返しちゃうんだけど、いや、すごくわかります
ええ、本気で思ってます
だから、当たり前になるにはあまりに早すぎたあの恋は、まだ新鮮なまま僕の中に残ってる
この気持ちが腐らないように
恋は恋で蓋をしよう
あたらしい、新品で